リメイクされても残念すぎる

2016年版も相変わらず残念な白鳥麗子

歴史にその名を残す話題作としてドラマでは2016年版も含めて3回実写化され、TVアニメも放送されたことがある白鳥麗子でございます! の人気も頷ける。その根底にあるのは、やはり主役の白鳥麗子がお嬢様然とした立ち振舞をしているのに、その内面や性格があらゆる意味で奔放過ぎるのがウケているのだろう。

事実、今年放送された作品でもこれなら見てみたいと思った人も多かったのではないでしょうか。2016年版では『河北麻友子』さんが主演を演じており、さらに93年版では『松雪泰子』さんが演じている。そして彼女たちよりも前、初代白鳥麗子(実写版)を演じているのが『鈴木保奈美』さんだ。これまでのキャスティングをおおまかにまとめてみると、こんな方々が務めている。

1989年版 1993年版 2016年版
白鳥麗子 鈴木保奈美 松雪泰子 河北麻友子
秋本哲也 野々村真 萩原聖人 水野勝
かきつばた あやめ 出演無 田中律子 大西礼芳
麗子の父 不明 宝田明 春海四方
麗子の母 不明 水野久美 さとう珠緒

麗子もそうだが、相手役の哲也にしても中々個性的な配役揃いとなっている。元は少女漫画を題材にした実写ドラマだが、この作品はその中でも数少ない成功例と言っていい。ただ93年版の印象が強すぎるという人も多く、2016年の河北麻友子さんの白鳥麗子に違和感があるという人も少なからずいるのも事実だ。

それだけ話題があったという点を思うと、やはりセレブと一般人の身分差を超えたロミジュリストーリーは大衆受けしやすい作品だと改めて理解できます。

ドラマたのしいよドラマ

花男と比べて

白鳥麗子でございます! を見ているとどうしても筆者的に想像するのが『花より男子』を思い出す。こちらの作品も90年代、それもボクたちのドラマシリーズが人気を得た後で映画でもシリーズを通した、ドラマ版で活躍した女優陣をキャスティングして映画が何本か作られています。その中に花男もあり、当時主演を勤めていたのが内田有紀さんだ。全盛期に人気作品の主演だったので話題と、原作と相違ないという評価も相まって成功したと言われていました。

だが花男については2005年に制作された井上真央さんと松本潤さんが演じたものだと、そう思っている人が圧倒的だと思います。筆者もそのドラマは第一期の一話から映画まで見ているくらいファンだが、内田有紀さんの映画とを見比べるのは正直分が悪すぎる。なにせ映画は興行収入70億円超えという破格の超がつくメガヒット作となってしまったので、色々な意味で黒歴史扱いされている節もたまに見かけます。

花男と白鳥麗子~については、男女の立場が逆だ。ただ花男は今まで本当に人を好きになったことがなかった御曹司の司が、平凡な一般人のつくしに心奪われていく話に対して、麗子は幼稚園の頃から接点がありながら、天邪鬼な性格が損をもたらして事あるごとに機会を自分から手放すという残念さが強調されています。そういう視点から見ると、司にしても麗子にしても己の価値基準を押し付けて、つくしと哲也の2人を翻弄してはすれ違ってばかり、なのも当時の作風だったのでしょう。それが良いんだ、と言われてしまえば納得できてしまう筆者も大概か。

実写化が許せない方へ

2016年版もおもしろい

白鳥麗子といえば、哲也のためならなんでも出来てしまう。お嬢様なのに、お嬢様らしくない行動をとって、どうしてそこまで、というより『なんでそこまでする必要があるの?』と唖然とさせられるほど。言われてみればつくしも司が一々自分のためにする金に糸目をつけない横柄な振る舞いに翻弄されながら、一般人の感覚でありえないと突っ込み続ける逞しさが垣間見れる。哲也は呆れて何も言えなくなってしまうわけだが、それはほとんと哲也のためとはいえない麗子の暴走モード状態だ。

珍行動を挙げていくと、

  • 中華屋で住み込みのバイトをする
  • 坊主頭にしようとする

といったものが挙げられます。好きな男のためならなんだって出来る、とは言っても言い切れない麗子の行動に翻弄されながらも再度麗子に対して恋心を持っていく哲也。

その点で言えば、つくしと司の場合は紆余曲折ありながら互いに理解しあって、少しずつ距離感を詰めていく方がまだ、純愛と言える。白鳥麗子も一途な思いを持っているわけだが、時折見せる行動が全て残念すぎるのでもっときちんとしろと、親心的な何かを持ってしまいます。